【2024年最新】人間ドックに使える助成金や保険について解説

【2024年最新】人間ドックに使える助成金や保険について解説

全身の健康状態を詳しく検査できる人間ドック。そろそろ検査を受けてみようかなと思っても、「時間もお金もかかる」「自覚している不調がない」など考えると腰が重くなってしまいますよね。実は、人間ドックの費用負担を軽減できる助成金・補助金制度があることをご存知でしょうか。

この記事では、人間ドックに関する助成金制度や、民間の医療保険・生命保険による補助金について解説しています。人間ドックを受診すべきか迷っている方は参考にしてください。

人間ドックとは

人間ドックとは

人間ドックでは、健康維持・病気予防とあわせて自覚症状のない病気の早期発見を目的として、さまざまな器官の状態を詳しく調べます。基本的なコースでも50項目以上の検査が実施されるほか、年齢や性別、既往症、遺伝的要因などによる不安要素に応じたオプション検査を追加することも可能です。また、検査の結果について医師から直接説明を受けたり、必要な場合には保健師指導を受けたりすることもできます。

人間ドックの費用相場

人間ドックの費用相場は、基本的なコースで4~6万円程度です。オプション検査を付加したり、高精度な検査機器を用いたりする検査の場合には、10万円以上になることもあります。

人間ドックは任意で受診する検査であるため、健康保険が適用されず全額自己負担となります。また、医療費控除の対象にもなりません。ただし、検査の結果重大な病気が発見され、引き続きその治療をおこなった場合には、治療に関する診察と同様に考えられ医療費控除の対象に含まれる可能性があります。

人間ドックと健康診断の違い

人間ドックと健康診断の大きな違いは、その目的と法的義務の有無です。健康診断は、おもに生活習慣病の予防・発見を目的としています。

また、企業は従業員に対し、年に1回の健康診断を実施することが労働安全衛生法によって義務づけられています。これは業務が原因となり健康が損なわれることを防ぐほか、必要に応じた措置(労働時間や業務内容の調整など)をとれるようにするためです。

一方で、人間ドックは受診について法的な義務はありません。健康診断だけではわからない病気の予防・発見を目的としており、検査項目や健康診断よりも多くあります。

以下の記事でも詳しく解説していますので、よろしければご覧ください。
>>人間ドックと健康診断の違いとは?検査項目や費用を比較

人間ドックに使える助成金の種類と特徴

人間ドックに使える助成金の種類と特徴

前述のとおり、人間ドックは自由診療のため費用が高額となるケースもありますが、助成金を活用することで費用負担の軽減が可能です。ここでは、人間ドックに使える助成金の種類と特徴について解説します。

国民健康保険による助成金

国民健康保険は、他の医療保険制度に加入していない方(自営業の方、農業・漁業を営む方、職場の健康保険に加入していない方など)が加入する保険制度です。都道府県及び市町村(特別区を含む)や国民健康保険組合が運営しています。

国民健康保険では、人間ドックに対する助成をおこなっています。自治体によって異なる部分はありますが、基本的に対象者には以下のような条件が設けられています。

  • 人間ドック受診日時点で、国民健康保険に加入している方
  • 受診日時点の年齢が35~40歳以上の方
  • 納期到来分の国民健康保険税を納付済みの世帯に属している人
  • 人間ドック受診前に健診を受診していない人
  • 健診結果を市町村に提供することに同意する人

助成金の額は1~2万円前後が多いようです。条件や具体的な金額など、詳細はお住まいの地域の市役所・区役所へお問い合わせください。

社会保険(健康保険)による助成金

常時700人以上の従業員がいる、もしくは同種・同業で3,000人以上従業員が集まる大企業にお勤めの方やそのご家族は、企業ごとの社会保険(健康保険)に加入するのが一般的です。各健康保険によって助成される費用は異なりますが、2~3万円前後が多いようです。

なお、企業ごとの健康保険を設立していない中小企業にお勤めの方やそのご家族は、協会けんぽ(全国健康保険協会)に加入している場合がほとんどです。協会けんぽの助成制度は上記と異なりますのでご注意ください。

協会けんぽによる人間ドックの助成制度

協会けんぽによる人間ドックの助成制度

協会けんぽでは、残念ながら人間ドックに対する費用補助がありません。ただし、人間ドックを受診する医療機関によっては、協会けんぽによる「生活習慣病予防健診」の費用補助を人間ドックに利用できる場合があります。

協会けんぽの生活習慣病予防健診

協会けんぽの生活習慣病予防健診は、被保険者(本人)が対象です。健診の内容としては、一般健診・付加健診・乳がん検診・子宮頸がん検診・肝炎ウイルス検査などがあります。

対象年齢の方には、年度内1人1回に限り、協会けんぽから健診費用の一部が補助されます。以下に、生活習慣病予防健診の自己負担額を示します。

※この金額は、協会けんぽと健診機関との間で契約している最高額であり、実際の健診費用は医療機関によって異なります。

【生活習慣病予防健診の自己負担額】

健診の種類令和6年度
一般健診最高5,282円
眼底検診(医師の判断によって実施した場合)最高79円
子宮頸がん単独検診最高970円

『一般健診に追加して受診する健診』

健診の種類令和6年度
付加検診最高2,689円
乳がん検診(40~48歳の方)最高1,574円
乳がん検診(50歳以上の方)最高1,013円
子宮頸がん検診最高 970円
肝炎ウイルス検査最高582円

出典:全国健康保険協会 協会けんぽ「検診のご案内 料金

基本的には、一般健診に追加で付加検診や乳がん検診、子宮頸がん検診などを受診します。一般健診では、35~74歳の方を対象に、診察や血液検査・尿検査による約30項目の全般的な検査、心電図検査、胃カメラ検査、胸部レントゲン検査、大腸検査(便潜血検査)などをおこないます。

付加検診はその中でも受診年度において40歳、45歳、50歳、55歳、60歳、65歳、70歳の方を対象にさらに詳しい検査項目を追加で検査します。乳がん検診、子宮頸がん検診、肝炎ウイルス検査は対象年齢がありますが、任意の検査ですので、希望者は上記の自己負担額で受診できます。

人間ドックの検査項目と協会けんぽの生活習慣病予防健診の検査項目に重複する部分がある場合には、医療機関によっては生活習慣病予防健診の費用補助を、人間ドックに利用できる可能性があります。人間ドックとの併用が可能な医療機関に、あらかじめ協会けんぽの補助を使って人間ドックを希望する旨を相談しておくと、当日は、協会けんぽの補助分が差し引かれた金額で会計されます。

協会けんぽには、他の医療保険者のように直接的な人間ドックに対する補助はありませんが、人間ドックとの併用が可能な医療機関を選べば、健診への補助を使って人間ドックを少しでも安く受診できます。ただし、年度内にすでに生活習慣病予防健診を受診している場合は、人間ドックで補助を利用できない可能性があるため、確認してから相談しましょう。

協会けんぽの特定健診

協会けんぽの特定検診は、被扶養者(ご家族など)が対象です。受診時に協会けんぽの加入者(ご家族)であり、40~74歳の方が特定健診を受診できます。

最高7,150円を協会けんぽが補助するため、自己負担額はこの補助額を差し引いた額となります。検査項目は、生活習慣病予防健診とほぼ同じですが、基本的には心電図検査、胃カメラ検査、胸部レントゲン検査、大腸検査などはおこないません。

特定健診の場合でも、生活習慣病予防健診と同じように、人間ドックを協会けんぽの補助分を差し引いた金額で受診できる医療機関があります。ただし、年度内にすでに特定健診を受診している場合は、人間ドックで補助を利用できない可能性があるため、確認が必要です。

人間ドックに使える助成金の申請方法

人間ドックに使える助成金の申請方法

助成金を申請するには、まずは人間ドックをおこなっている医療機関を探すことからはじめましょう。医療機関によって、人間ドックの検査項目や費用に違いがあります。それぞれの保険組合と提携・協力している医療機関がある場合もありますので、参考にしてみましょう。

また、人間ドックの予約をするときには、助成金を利用する旨をあらかじめ申告しておく必要があります。会計時に、すでに助成金の上限額を引いた費用のみの請求で済む可能性もあるため、その場での自己負担額が減らせるというメリットがあります。医療機関側も当日までに必要書類など準備しておけるため、ぜひ予約時には助成金の利用を伝えておきましょう。

①受診券を先に入手するパターン

自治体や健康保険組合から発行される受診券を受け取り、その後に人間ドックを受診する方法です。受診券を先に入手することで、病院で精算する際には助成金額を差し引いた金額のみ支払う形となります。受診券の申請方法としては、窓口での手続きのほか、郵送やオンラインでの申請が可能な場合もあります。

人間ドックの助成金制度は人気があるため、受診券の入手が先着制や抽選制になっているケースがあります。また申請期間も設けられており、いつでも申請できるとは限りませんので注意しましょう。

②受診後に助成金を申請するパターン

人間ドック受診後に、助成金の申請をするパターンもあります。病院で精算する際には全額を支払い、後から助成金を受け取る形となります。

助成金の申請方法としては、指定された申請書や必要書類をそろえて、窓口や郵送にて手続きすることが多いでしょう。領収書や、受診内容がわかる書類の添付が必要となりますので、人間ドックで受け取った書類は失くさないようにしてください。この場合も、「対象となる条件を満たしておらず助成金を受け取れなかった」といったことが起こらないよう、詳細については事前によく確認しておくようおすすめします。

人間ドックに使える民間の保険はある?

人間ドックに使える民間の保険はある?

民間の生命保険や医療保険に加入している場合、人間ドックの費用が一部補助される可能性があります。サービス内容や契約内容によっては、受診先の紹介を受けられたり、人間ドックの費用の約5~20%が割り引かれたりする優待制度など、活用することで自己負担額が少なく済むでしょう。人間ドックを受診しようかと考えた場合には、あらかじめ加入している保険の内容・約款を見たり、保険会社に直接聞いてみたりして確認すると良いでしょう。

まとめ

人間ドックに使える助成金制度は国民健康保険や健康保険からの助成と民間の医療保険のサービスとしての人間ドック割引制度

人間ドックの受診は任意であり、健康保険の対象とならないことから、費用は全額自己負担となります。費用相場は基本的なコースで4~6万円です。さらにオプション検査を付加したり、高精度な検査機器を用いたりする検査の場合には10万円以上となることもあります。

人間ドックに使える助成金制度には、国民健康保険や健康保険からの助成と、民間の医療保険のサービスとしての人間ドック割引制度などがあります。これらが対象となる条件や助成金額、申請方法はさまざまですので、自治体や、健康保険組合、保険会社に確認のうえ自己負担額を計算してみましょう。

人間ドックで病気を早期発見できれば、もし何らかの治療が必要となった場合でも、金銭的負担を抑えられるでしょう。結果的に、生涯でかかる医療費を抑えられる可能性もあります。それだけでなく、治療にかかる精神的・肉体的負担や、生活への影響なども軽減されることが考えられます。

健康はお金で買えるものではありません。必要に応じて助成金などを活用しながら、定期的に人間ドックを受診するようおすすめします。高精度な人間ドックをお探しなら、セントラルクリニック世田谷へお越しください。一般的なコースはもちろん、がん検査に特化した「総合がんPETドック」や「がんPETドック」、女性特有の疾患をまとめて検査できる「レディスドック」などもご用意しております。

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